僕はHGVC(ヒルトンタイムシェア)のオーナーだったりします。
タイムシェアとは、
リゾート地にあるコンドミニアム物件を、週単位で利用できる権利です。
1年を52週に分割して複数人で共同利用する、という米国発祥のユニークなシステムです。
タイムシェア(timeshare)とは、リゾートマンションなどを所有または利用する際に、その期間の経費だけを負担するシステム。別名「バケーション・オーナーシップ」とも呼ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2
昨年末、沖縄県瀬底島にあるタイムシェア物件、
「ザ・ビーチリゾート瀬底・ヒルトンクラブ」を訪問し、初めてタイムシェア物件を体感しました。
尚、瀬底島は本島から車で行くことができる離島で、綺麗な砂浜で有名な場所です。
那覇空港から車で2時間、と少し遠いのが難点でありますが。
僕自身、初めてのタイムシェア物件での滞在でしたが、
申し分のない大満足の時間を過ごすことができ、タイムシェアを購入して良かったと思いました。
滞在期間中、ヒルトンのセールスデスクから、説明会への参加を打診して話を聞きました。
(システム上、既存のオーナーへ新たな提案がされることがあります)
オファーの内容については語りませんが、コロナ禍でのヒルトンタイムシェアの状況等、
色々と話が聞けましたので、自分的に思うところを共有したいと思います。
尚、本記事は、ヒルトンタイムシェアに対してある程度の事前知識がある人が対象になると思います。
また、僕自身がヒルトンのタイムシェア制度を批判的に思っているということもありません。
繰り返しですが素晴らしい時間を過ごすことができました。
ザ・ビーチリゾート瀬底・ヒルトンクラブの現状
まず私自身が知らなかったことですが、
数少ない国内ヒルトンタイムシェア物件である「ザ・ビーチリゾート瀬底・ヒルトンクラブ」は、
全室稼働していません(≒させてません)!
具体的にいうと8フロア中2フロア(全体の25%程度)しか稼働していません(≒させてません)!
よって、当然の結果として、当該物件の予約は極めて取りづらい状況になっています。
なんせ25%しか動いてないのですから。
なぜ稼働していない(≒させてない)のか?
これは推測ですが、ズバリ「売れてないから」だと思います。
コロナ禍で、旅行関連商品であるタイムシェアの販売が不調であることは容易に想像できます。
しかもタイムシェアは結構高額です。
その価格はよく「車一台分」とか表現されます。
公式発表によると、「ザ・ビーチリゾート瀬底・ヒルトンクラブ」の部屋数は140室。
この物件は2分の1週間を1ユニットとして販売しているようなので、
総販売数としては、
52週間×2口×140室=14,560ユニット
かなりの数になります。
セールス担当者さん大変だ・・。頑張ってください!
しかし、ここで僕的に疑問が湧きました。
「売れてないから部屋を稼働させないって、いいの?」
部屋を稼働させないっていいの?問題
について考えたいと思います。
ヒルトンとしては、
部屋を稼働させずに休ませておいた方がメンテコストも制限できるのでメリットはあるのでしょう。
詳細は書きませんが、実際聞いたのはもっと驚くべき大規模なコストのカットでした。
(ここに関しては担当者さんが自分を信用してオフレコ的に話してくれたと思うので秘匿します、すみません)
とにかく「部屋を稼働させない」という手法を採ることが、
ヒルトン側に大きなメリットであるとご理解ください。
一方、じゃあオーナーはどうなるのか?
ヒルトンのタイムシェアはポイント制度を採っており、保有する物件以外も利用できるのが売りのひとつです。
それにより今回、僕もハワイ物件のオーナーでありながら、沖縄の当該物件を利用できた訳です。
コロナ禍で海外に行きづらい現在、
日本人オーナーの多くは国内(小田原と沖縄、2箇所しかない)の物件でポイントの消費をしたいはずです。
尚、日本国内にオーナーはおよそ7万人いると言われています。(諸説あり)
そんな中、ヒルトンは「部屋を稼働させない」という手段でもって、
結果的にオーナー(特に国内)が持つポイントの消費機会を抑制してしまっている。
この点に関しては、オーナーとヒルトン間で完全に利害が対立してしまってますよね。
さらなる疑問
「物件の部屋を稼働させない」という判断はヒルトン側が一方的にできるのでしょうか?
その答えはタイムシェア購入時に交わす契約書を見れば明らかになるのでしょうが、
おそらく「できる」のでしょう。
ヒルトンは立派なグローバル企業ですのでそのへんは抜かりなくやっていると思います。
しかし、私も含めてこの点について気づいていないオーナーが多いのではないでしょうか。
ヒルトンタイムシェアにおけるポイント制度という存在の考え方
ヒルトンのタイムシェアはポイント制度を採っており、所有物件以外も利用できると先述しました。
が、これはヒルトンが利便性向上のために「好意」でやっていることと解すべきかもしません。
実際、このポイント制度について近々変更(他社とのポイント統合の都合で1.6倍する)があるのですが、
公式から「契約書上でポイントについての言及は無いので契約書の再締結は必要なし」とアナウンスされました。
調整後のポイント数が記載された契約書(不動産物件譲渡証書)を新たに発行してもらえますか?
よくある質問12より
契約書(不動産物件譲渡証書)にポイント数の記載はないため再発行の予定はありません。ヒルトングランドバケーションズのタイムシェアは、譲渡証書付きの不動産契約であり、ポイントの購入ではありません。
時間を見つけて英語の契約書をもう1度見直そうと思いますが、これは「ポイントに関する権利義務が一切取り交わされていない」という意味だと思います。
「ポイント制度はヒルトンの好意」という考えに立つと、
「原則、物件はオーナーに使ってもらうものだ。オーナーがいない(≒売れてない)部屋は稼働しなくてよくね?」というヒルトンの判断も理屈が通る話だとは思います。
いづれにせよ、オーナーとヒルトン間で利害が対立してしまっているこの状況は、施設スタッフの高いホスピタリティとのギャップもあり、なんとも悲しいです。
吉報もある
2022年4月からは現在の2フロア稼働から4フロア稼働になるとのことです。
現状の倍になるので少し予約が取りやすくなるかもしませんね。
徐々に稼働フロアを増やしていく、とのことですが、
結局そのハンドルもヒルトン側が握っている、ということです。
まとめ
- ヒルトンタイムシェアのポイント制度は例外的措置と考えるべし
- 契約書にポイントに関する記述がないのがその証拠
- 早く脱コロナになるといいね(ハワイ行きてぇ)
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